aiko「Loveletter」レビュー 胸打つ言葉は何度でも、時を越えて刻み続ける

シャッフルレビュー第58弾。

今回選んだのはこの曲。

ラブレターに宿る、情感は生き続ける

aiko「Loveletter」

2013年7月17日発売の、デビュー15周年記念Sg。「4月の雨」との両A面。

作詞作曲 AIKO

風に思い切り煽られた様な吹っ切れ感と開放感。

疾走感あふれるバンドサウンドに乗せて放つ心地良いアッパー曲。☆3.7

PV初めて見たかもしれない。ドライなイメージがあったので、この実験室のような鮮やかな室内。ちょっと湿度有りでサイケな感じが意外でしたが、なかなか良い雰囲気がありますね。

リリース当時、Mステか何かでパフォーマンスを見たのですが、すぐ好きになりました。

今でもよく聞きます。個人的にSg曲だと「今度までには」(02)、「アンドロメダ」(03)以来に、久々に大きく響いたSgでした。

こいういうストレートなRockナンバーは、AL曲では初期からも割とあるイメージですが、Sgではアップナンバーでも、

((キュート・ガーリー・メロウ))x ((Rock))

みたいなテイストが多くて、どの曲も笑顔や(たまに彼女が見せる)おふざけアクションしても似合う世界観だったりが多いんですよね。

この曲はそういうチョイゆる感とは一線を引いて、ストリングスもあるんだけど、男らしいというか非常にサッパリしている。一途なロック曲でそこに惚れますね。

※強いて言うと、テイストが近いかなと思う過去Sg「花風」を聞き返しましたが、やはりこの曲と比べるとだいぶソフトに包まれている印象でした。

「何度も」というパワーワードと、歌詞

ドリカムの曲もそうですが、「何度も何度も」というシンプルでストレートな言葉は人を惹きつけ、そして文字通り何度も繰り返されることで、勇気を湧き起こさせるパワーがある気がするんですよね。

「何度も」の言葉の中に、「切なさ/儚さ」と共に「希望/奮起」なども感じる。

応援歌?わらべ歌?仲間同士の励ましの言葉だった?ルーツは分かりませんが、

きっと昔から日本人の血の中に備わってきた、パワーワードのひとつなんだと思います。

日本人の「何度倒れても立ち上がる」と言うような雑草魂と密接な関係にあると思われ。

さて、歌詞についてですが、

恋人に過去にもらったラブレターを読み返す、今の二人の形はその当時とはまるで違うかもしれないが、手紙を読んで揺さぶられるこの感情は、時間を超えて今の私の心さえも大きく揺るがす。

そんな、心の中の叫びを懺悔するかのように吐き出し続けた最後に、

「 一日一日時間が過ぎていっても この文章彩る

愛しい言葉をどうかあなたが 今も思ってくれていますように

ではさよなら 」

と、しおらしく綺麗に終わるのが、素晴らしいし、彼女の腕だなと感じました。

LIVEに映えるサウンド

ここで、LIVE映像版も紹介します。

aiko-『Loveletter』(from Live Blu-ray/DVD『POPS』) / aikoOfficial

円形ステージでのパフォーマンスですが、やっぱりこういうバンドサウンド曲はLIVEで映えますね。照明も格好良い。

彼女のステージでのフットワークの軽さは魅力的なので、今後さらにベテランになっても変わらないで欲しいなと思います。

今回記事を書いて、改めてこの曲の魅力を再認識出来ました。夏にリリースされた曲ですが、今の残暑の時期にも似合う曲だと思います。

という事で、今回は aiko「Loveletter」の楽曲レビューでした。

次回もお楽しみに。

では、さよなら

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