ASIAN KUNG-FU GENERATION「新世紀のラブソング」どこかで君とループする

シャッフルレビュー第92弾。

今回選ばれたのはこの曲。

ASIAN KUNG-FU GENERATION『新世紀のラブソング』

2009年12月2日発売のSg。作詞作曲 Msafumi Gotoh

暗いニュースに浮かない日々、憂鬱がループする様な日常の中で

新世紀の片鱗が見えてくる。

曲の中に一つのアニメ映画が入り込んでいる様なミディアムロック(☆3.4)

ASIAN KUNG-FU GENERATION 『新世紀のラブソング』(ASIAN KUNG-FU GENERATION)

この曲が収録されたAL『マジックディスク(09)を聴いた時に

ALの1曲として聴いてハマり十数年を経て、今回PV初めて見ました。

冒頭のシーンでメンバーの方達がカメオ出演してる??

ALのリード曲位の印象でしたが、Sg曲でもあったのですね。

何でだろ?彼らのジャケットの印象が残ってるのか、

新海監督みたいなアニメ映画が曲の中で展開し完結されてくイメージ。

特にタイアップも無かった様だし、PVも実写なのに謎ですが。

個人的にアジカンは、いわゆるブレイクしたAL『ソルファ(04)は当時買ったが

期待してたSg「リライト」「ループループ」辺りは特に響かず

(唯一「振動覚」だけプレイリスト(当時はMD)入りして好きだった)

それ以降もAL位はチェックしていて、

後藤さんVoの荒々しいイメージも強かったので、

この曲全体のマイルド感も新鮮に感じ、余計に印象に残っている楽曲だ。

聴いてもそうだが歌っても気持ち良く、当時カラオケでもよく歌った。

歌詞的には、ミスチルの「雨のち晴れ」に近いサラリー哀愁も感じる。

中盤から徐々に助走をつけて、サビに入っていく高揚感と流れも最高。

どこかで君とループする。

冴えない毎日の中で、物理的に新世紀の扉が現れたとして

その先の風景は、光が差して光り輝いているなんて都合のいい話、誰が決めた?

変化が訪れる時は、今よりももっと苛酷で悲惨な景色が訪れるかも知れないんだ。

だから覚悟しなくちゃいけない。

俺が塞ぎ込もうと世界の変化は止まないし

歩みを止めろ、アクションを止めろ って事じゃなく

仕事をやめようが、絶望しようが

自分自身を止めないでいようってこと

今は会えなくても、別れたとしても

同じ様な顔をして、ぐるぐるグルグル回る中で

扉を開き続けていれば

どこかで君とループする。

そこが今より暗くても

はじまりは新世紀

なんて、

PVを観てイメージ詩です。

Vocal本人解説

ここで、ご本人が当時この曲を解説されている文章も見つけたので

一部をご紹介

西暦が2000年代に突入したその時、私は横浜市の某駅のロータリーで通りすがりのヤンキー達とハイタッチを交わしていました。

~中略~

 逆回転のギターに乗せて、自分の青春時代の忌まわしき残像からリリックをスタートさせているのにもそういう意味があります。何なら、旧石器時代から旧世紀まで葬り去って、新しい時代を熱望してやろうではないかと、もう一回ヤンキーとハイタッチしてやろうかしらと、やるぜと、そういう曲なのです。

Vo.ゴッチの日記内 「全曲解説 新世紀のラブソング 第一回」のページより

もう一度あの時のヤンキーとハイタッチするってのが良い。(上の”君とループする”の世界観もわりと合致してる!?)

やられ社会人のエピソードに、若者のリアルを感じました。

こうした日々もこんなクールな楽曲に転化されていて素晴らしいなと。

今更ながら、この楽曲にこんな背景があったのだと気が付かされて面白かったです。

解説の全文もぜひ読んでみて下さい。

と言う事で、今回は

ASIAN KUNG-FU GENERATION「新世紀のラブソング」楽曲レビューでした。

次回もお楽しみに。

DEHA

%d