浜崎あゆみ「Movin’ on without you」レビュー 甘く鮮烈なタイムトリップ

今回は以下の記事からの派生記事で、浜崎あゆみ「Movin’ on without you」のレビューです。(今回も敬称略)

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同じ時代の 異なる2人

CDデビューや、ブレイクが同時期の浜崎と宇多田の2人。宇多田の2ndアルバムと浜崎のベストが同日発売の時にはニュースとしても注目されていましたね。(両者が交互に1位を取った所は大人の予定調和も感じますが)。

2人はレコード会社の意向(ほぼavexサイドですが)により、時にはライバルの様に対比される事もありました。

当人達は周りの騒ぎから、その立場を”意識”することはあっても、世代と音楽の方向性も違っていたので、それ以上のものは無かったと思いますが。その後も2人は、長きに渡り日本の音楽シーンで活躍し続けて来ました。

そして、2014年に発売となった宇多田ヒカルのトリビュートアルバム『宇多田ヒカルのうた 音楽家による13の解釈について』で、浜崎は「Movin’ on without you」をEDMアレンジでカバーしています。※その後、2015年に浜崎自身のAL『ONE』にも収録されました(音源は同じです)。

その曲のライブ映像が、非常に熱いので紹介します。

浜崎あゆみ / Movin’ on without you(4/8 Release DVD/BD「COUNTDOWN LIVE 2014-2015 A Cirque de Minuit」) / (ayu)

なんというかPVよりPVらしい理想的なLIVE映像ですね。

映像・演出、エフェクト、カメラワークどれも素晴らしい。ダンサー達もクールです。楽曲の耳馴染みの良い、強力なサウンドアレンジも説得力あります。

そして何よりも彼女のパフォーマンス。浜崎は歌の際に、曲の世界に入り込み熱気とドラマ性の強い歌唱イメージがありますが、この曲のパフォーマンスに関しては、貫禄はあるのに良い意味で力が抜けててフワッとしている、作らずとも等身大で醸し出す 甘い魅力とオーラが半端ないです。

広大なスケールのプロジェクションをバックに、家の一室でくつろいでいるかの様な密室(プライベート)感のある浜崎。この対比がよりインパクトを強めているのかもしれません。

2000年頃の映像と言われても違和感が無いくらい、”無敵感”というか”全盛期感”が出ていますね。原曲の世界観が彼女をそうさせたのか、要因は分かりませんが、このライブ映像はかなり衝撃映像でした。

このパフォーマンスとプロモのセンスで新曲(カバーでも)を出せるならば、今の時代でもヒットし得ると真面目に思いました。

ここでふとオリジナルを聴いてみようかなと思いiTunes(保存データ)を見たら「アレ?」無い。

宇多田ヒカルは、ほぼリアルタイムでCubic Uや海外盤ALも含めチェックして来たのに、この曲も収録されている あの『First Love』を未だ聴いて無いのに気付いて、自分でもショックを受けました^^;(シングルコレクションもVol.2のみ所持)。

そう考えると、この曲はTVでしか聴いたことが無かったかも・・・ということで、本家のPVで曲を聴いてみました。

宇多田ヒカル – Movin’ on without you(UtadaHikaruVEVO)

このPVを見る度、造形的にスペースマウンテンを思い出す^^;

当時サビの”F1″感(なんじゃそりゃ)が苦手でスルーしていましたが、改めて1曲を聴いてみたら、オリジナルはオリジナルでバックトラックは小洒落れていて音色は好きです。

時代と共に音の多様化も有るので、不利なオリジナルには申し訳ないですが、やはり個人的には浜崎版の方が好きですね。

でもまさか発売から17年も経って、当時ライバルとされていた浜崎のカバーでこの曲を好きになるとは思いませんでしたが。このカバー/ライブ映像は、間違いなく傑作だと思います。

ということで今回は浜崎あゆみ「Movin’ on without you」のレビューでした。

コメント

  1. 匿名 より:

    改めて聴くとデビューして一年くらいの宇多田のシングルは未練たらたらな女の歌が多いんですね
    Automaticのみ恋愛の真っ只中のラブラブな世界ですが(曲作りの最中はラブラブで歌入れの前に別れたらしく切なさを歌唱から強く感じます)
    Movin’on~もFirst LoveもAddicted to youも気持ちが離れている(離れた)彼氏への執着を強く感じます
    本人のサバサバしたキャラとリズミカルで軽い歌い方で湿っぽさを感じさせないのでパッと聴いても重い女の歌には聞こえないんですね
    浜崎あゆみの歌唱もデジタルアレンジと機械的なボーカル処理で湿度を払拭したのがいい塩梅ですね
    演歌ちっくな歌詞世界と相反する洋楽的サウンドとそれらをひとつにまとめる深みのあるボーカル
    これらが揃って初期宇多田の世界は作られたんだなと思いました

    • tona より:

      コメントありがとうございます。そうですね、Automatic以外は失恋や嫉妬や強がる系のの歌詞が多いですね。

      >演歌ちっくな歌詞世界と相反する洋楽的サウンドとそれらをひとつにまとめる深みのあるボーカル

      まさにこのコメントの通りだと思います。国際的な環境で育って来たのも、バックグラウンドとしても藤圭子さんからの歌謡曲の血も流れているのも、全てが自然と彼女の中でリンクして内から出てきたのでしょう。今後の、彼女の音楽活動も楽しみですね。^^

  2. 匿名 より:

    初期は特に帰国子女的なサバサバしたキャラと異なり
    歌詞の基本構造は男に縋る女性像が多いのが面白いです
    パソコンメールやPHSをさりげなく出して今時っぽさを演出しながらも
    年配層にもわかりやすい恋愛風景を描くバランス感覚がすごいですね
    レコード会社的にはユーミンの後輩なんですが詩作は中島みゆきっぽさを感じます
    ウィキペディア見たらいつの間にかEMIからユニバーサルを経て今はソニーなんですね
    今年発売予定のアルバムが今から楽しみです

    • tona より:

      完全に見落としており長期間コメントを気がつけず、すみませんでしたm(_ _)m
      コメントありがとうございます。

      >パソコンメールやPHSをさりげなく出して今時っぽさを演出しながらも
      >年配層にもわかりやすい恋愛風景を描くバランス感覚がすごいですね

      これも「幅広い層を意識して詩を考えて~」ではなく、少女が自分の書きたいように書いた結果、
      自然とそういう描写になっているというのが凄いですね。

      確かに、母親の血筋もあるのでしょうが、中島みゆきさん的な”影”っぽさもありますね。
      ちなみに、匿名さんが触れている新作AL『初恋』では、個人的に「Too Proud」が好きです。
      活動再開後、こうして定期的に新作が聞けるのは、リスナーとして嬉しいなと思います。^^

      • 匿名 より:

        お気になさらず^^ご返信ありがとうございます

        詩作自体もクオリティ高いですが自然体で書いたように感じられる
        ある種の脱力感も彼女の魅力の一つだったと思います

        「初恋」はやはりタイトル曲の初恋が印象に残りました
        譜割やリズムがかなり難解ですがそれでもポップな印象にまとまってるバランス感覚に改めて感服しました
        今後がますます楽しみですね^^

        • tona より:

          コメントを受け『初恋』を聴きかえしながら、書いてますが確かに「初恋」は難解ですね。聴き込むと良さが分かるのだと思いますが、その後のPOPな「あなた」に惹かれてしまうという単純な自分。^^;

          前回書き忘れましたが、先日のFNSで浜崎がこの「Movin~」をTV初披露して話題となりましたね。
          当サイトでも番組の曲目が決まってから、しばらくアクセスが急上昇していました。
          残念ながら自分は録画ミスで、動画で雰囲気だけ拝見しましたが、感慨深かったです。

          ただ、やっぱりこの曲のライブ動画のパワーはまた別格の物があると思うので
          FNSを機に、興味を持たれた方にこのライブパフォーマンスを見てもらえたら嬉しいなと思います。
          また、近年の彼女のライブのセトリの定番曲になりつつある様なのでその事も嬉しいです。
          また自分の書きたい事ズラーっと書いてしまいました。長文失礼。m(_ _)m