2025年初のシャッフルレビュー第96弾。
今回選ばれたのはこの曲。
観月ありさ「Don’t be shy」
1995年12月1日発売のSg。森永「小枝」CM曲。
・作詞 岩里祐穂、MARINA RESTUCCIA
・作曲 F & M Project、MARINA RESTUCCIA・編曲 星野靖彦
自分を打ち破ろうと勇気を鼓舞するEURO DANCE曲(☆3.4)
この自己のプライドを打ち破れ!な歌詞も曲調も良いし
PVの世界観が、まさに95,6年辺りのavex感が凄く出ていて好きだ。
(実際にはこの当時はまだコロムビア所属で97年のSg「Days」からavexに移籍)
自分がこの曲にハマったのは04年のベスト盤出た時で
そこからさらに20年くらい経ちますが、ずーっと長くリピートしている曲だ。
今回知ったが、「小枝」CM曲だったらしくウソーンて感じだ色々カオスすぎる。
て事は、当時耳にしてるハズだが発売当時のこの曲の記憶が全くない謎。
ヒットチャート的に大外れSgになってしまった様だが、
曲やPVのクオリティは高いので、純粋にリスナーと彼女に求めるジャンルのズレや
女優業との兼ね合いや年末という時期(特番だとその年のヒット曲を歌うケースが多い)でプロモが少なかった等ありそうだ。
決められた振り付けを踊ろうとすると彼女の場合は
体操な感じになってしまうタイプかな?(敢えてロボットダンスを狙った可能性もあるが…)
華原朋美もそのタイプだと思う(例のメダパニダンス関係無しで、それ以前からの個人的見解)
振り付けは振り付けで生きるシチュエーションや曲もあるし肯定派だが
2人ともフリーに動いてる方がセンスあって雰囲気出るし輝くタイプだと思う。
お手本感を感じる”歌のお姉さんコーラス”ぽさは少し気になるけど
今聴いてもカッコイイなと思える楽曲だ。
安室奈美恵95年幻のSgだった!?
95年当時同じライジングプロダクション事務所だった
後輩の安室奈美恵(当初はまだ東芝EMI所属)や、MAXは
avexのMax松浦プロデュースでユーロビートカバーをリリースし始めた。
発売時期的には
1月「TRY ME ~私を信じて~」、4月「太陽のSEASON」、7月「Stop the music」と
95年の安室奈美恵はブレイクしヒットを続けていた。
その後、東芝EMIからavexに移籍し小室哲哉(以下TK)プロデュースで
10月「Body Feels EXIT」、12月「Chase the Chance」と
更なる大ブレイクを果たし、その後の社会現象はご存知の通り。
そんな安室奈美恵大ブレイクストーリー最中の12月にリリースされた本曲。
編曲は「TRY ME」、「太陽のシーズン」はDAVE RODGERS
「Stop the music」と「Don’t be shy」は星野靖彦
もし安室奈美恵がTKファミリー入りせず、ユーロビート路線が継続していたら
10月辺りにユーロビートカバー第4弾Sg「Don’t be shy」が予定されていたのではないだろうか。
我々は「Body Feels~」以降の展開を知っているからこそ、
安室にしては地味な気もするし、ちょっと暗すぎないか?と感じるかもしれないが
「Stop the music」からの流れで見たら完全に継続した世界観だ。
レコード会社移籍の際に事務所(Max氏かもしれない)が
彼女の次期プロデューサーとしてTKに
次のSg候補だった「Don’t be shy」を提示して、
こんな楽曲イメージで、もっとJ-POPライクに!!と曲を発注。
それを膨らませて小室流J-POPに落とし込んだのが
「Body Feels EXIT」、「Chase the Chance」の2曲説まである気がする。
同じくMax松浦プロデュースで安室とユニットを組んでいて
ユーロカバーしていたMAX(こちらはSg3枚目までヒットに至らず解散の危機だった)も
時期としては2nd「KISS ME KISS ME BABY」と3rd「TORA TORA TORA」の間の時期で
MAXのSgになっていたラインも十分あるだろうが、ともかく
安室・MAXのユーロビートカバーシリーズの今後のストックにあったのは間違いない。
安室のTKプロデュースで、一旦保留になったこの曲をどうするかとなった時に
事務所社長が「”SHY”と来たらありさだろ」※以前「TOO SHY SHY BOY!」というヒットSgを出していた
と、割と安易な発想で観月にあてがわれた気もする。
そんな安室のTKプロデュースへの移行の件に加え、観月自身も
翌年96年にTVドラマ『ナースのお仕事』朝倉いずみという大ヒット作品、ドハマリ役に出会い
そこからしばらく彼女の歌手活動は、ナース~路線で進む事となった。
そういう意味でも 観月ありさのユーロビートカバー「Don’t be shy」
という組み合わせのタイミングはここでしかあり得なかったという
何ともミラクルな作品だったと改めて思う。
リップずれてる!?
2005年に発売されたPV集のDVDを買って、
当時この曲も楽曲もPVも好きで当時3,40回は観ていたと思う。
サビが分かりやすかったが、リップシンクが体感比0,3秒位ズレていて
「あの曲ってさ~口パク?なんか映像とズレてるよね?」という話題性や
前衛さを取り込んだ仕掛けだと思っていたし、その後も15年近くそう思っていた。
2020年にサブスク解禁と共に公開されたPVを見たら
修正?されていた。少なくともDVD時のズレが無い。
てことは、自分の買ったロットの初期不良かなんかだったのだろうか(当時のそれらしき情報見つからず)
注意して見ないと気付かないレベルの微妙なズレなので、気づかれてないだけか?
と言う事で、DVD持ってる人がいたらチェックしてみて下さい。
個人的には、それもこの曲の一つの魅力として20年近く過ごしてきたので
今でもあのリップシンクズラシは表現技法だと思う事にしている。
Jamie Deeの原曲
ご存知のようにこの曲は洋楽の原曲があります。
この原曲の方は海外でヒットしていた様です。
個人的にはハマってから十年位経ってからカバー曲だったと知りましたが。
サウンドもアレンジも原曲に忠実なカバーですね。
と言う事で今回は観月ありさ「Don’t be shy」楽曲レビューでした。
今回の記事は12月の中山美穂さん訃報後に
初めてシャッフルして曲を選んで書いた記事でした。
運命のいたずらか彼女の「Midnight Taxi」が候補曲で出て来て、
これは・・・11月から書いてほぼ出来ていた「もんだいガール」を早めにアップして
年末ラストにミポリン曲で締めると言う流れが楽曲も含めて
あまりにしっくりし過ぎてしまい、悩みに悩んで自分の中で
このタイミングで形にはしたくない、書きたくないと判断。見送りました。
ただ彼女を偲んでの文章は書きました。
リアルタイムでしか書けないものもあると思うので
それはそれで書けて良かったけれど、公開するものでもないかなと
少なくとも当分は自分の中での日記、いや「Love Leter」として大事にしようと思います。
そんな事もあり今回は新年1発目にもふさわしい、並んで候補に出てきたこの曲を選びました。
1月に記事アップ直前に、ふと「安室ちゃんのSg候補だったかもしれません」とちょこっと書いたら
あれ、マジかもしれない・・・と、それから妄想が膨らみ
記事が倍くらいになってアップが2月になってしまいましたが。
あとがき長すぎですね、ご覧頂きありがとうございました。
次回もお楽しみに。
DEHA