つばきファクトリー「ベイビースパイダー」レビュー 狙え!ハンターCATの鋭爪

今回は久々に注目Pick UPレビュー。(発売前に書いていたお蔵入り記事修正版)

今回ご紹介するのはこの楽曲。

つばきファクトリー「ベイビースパイダー」

2024年8月28日発売、

ベイビースパイダー/青春エクサバイト/鼓動OK?』の1曲。

・作詞 西野蒟蒻 ・作曲 Shusui/Samuel Waermo/Stefan Ekstedt ・編曲 Samuel Waermo/Stefan Ekstedt

中世の怪しい雰囲気が漂う民族風ダンス曲。(☆4)

怪しげホラー風なPVが楽曲を盛り上げる。

7月下旬に公開されたPVを観て初めて曲を聴き、惚れ落ちしてしまったのだが

出だしのイン○ィアンみたいな雄叫びと古株の黒服3人がセンターが

片手を上げてやる気のなさそうに「いぇー」みたいな、掴みから持っていかれる。

楽曲の良さは言うこと無しのクオリティ(打ち込みの軽い音も狙いだろう)

サウンド、振り付け、衣装もそうだが

歌詞も印象的で、この楽曲は全方位に爪痕を残していると思う。

いまどき全部情報戦 張り巡らせ包囲網

準備だって怠んない その時を逃さない じっと目を凝らして Get a chance

いつ訪れるチャンスを、絶対に逃さぬという並々ならぬ気合と気迫を感じられる

幸運の女神すら罠に嵌めても落としてみせると、罰当たりも厭わないし

意外としたたか 最高の褒め言葉

この場合のしたたかは「強さ」より「欲深い」意味だと思うので

手に入れる為なら、あざとい、計算、罰当たり言われようが炎上上等の精神。

藤本美貴も浮かぶ様なタフな女性像が見られる。

要望があるなら、Cメロからラスサビの高揚感が凄いので

サビもう1リピートあっても良かったかな位。

ALでサビが増えてるディレクターズカットVer収録してくれないかな?

(かつてモー娘。はSgでは約5分だった「自由な国だから」を後日ベスト盤で 2分35秒の(TV EDIT)収録のケースはあったが・・・アレンジ違い、Remix、取り直しはあっても尺変更はかなりレアケース)

ヴィラン集結

ヴィラン集結みたいな妖艶さを纏った世界観なのに

隠し切れぬ清純さ。新規メンバー(+リトキャメ)達の貢献も大きいと思うが。

ここまで欲深いならば終始「ほかの子ばっかり よそ見してるあなたを手にしてみせる」なストーリー展開になりそうだが

恋愛描写が2番にほんのりあるのみで、ほとんど無いのがまた凄く良い。

「夢」「理想」「愛」等大きなものから、「名声」「評価」「強さ」

「洋服」「携帯」「アクセ」「コスメ」「歌割り」

その時々気によって欲求アイテムが入れ替わりながら存在するだろう

つかみたいものを抽象的にしている事で、巷に溢れる恋愛イザコザ曲とは一線を引いて

リスナーによって色々と想像しながら曲に浸れる、日常狩猟曲になっている。

漂うJUICE感

こういう曲調はJUICEが歌ってるイメージだが

特にやなみん、稲場がいた頃歌われてる情景が想像できてしまう。

国で言えば「SEXY SEXY」はアジア感あったが、ベイビーは中東~洋か。

※過去記事 Juice=Juice「SEXY SEXY」レビュー 気づかぬフリで 大人の余裕とエチケット見せて

これがデビュー曲になる新メン達がフィーチャーされているが

こういう曲は、やはり年上組の存在感が(初々しとの対比の面でも)大きいと思う。

山岸、岸本なんていたらより絵面的にも威圧感や深みも増したと思う。

そういう意味でもギリギリでも新沼がこの曲にレコーディングだけじゃなく、

PVにも参加しているのは事務所Good Jobだ。

このPVでウィンクを残せた時点で、彼女のアイドル人生の

勝利と言っても過言でない価値があると思う。

今まで「中澤がザ・ピース」「保田がシャボン玉」「新垣光井がOne・Two・Three」にいたらという

もう一つの世界線を見れた様な気分にもなるし、

ここまで準備していて発売時期が新沼卒業3ヶ月後というのも

ハロヲタとしてはミステリーな魅力を感じて妄想が膨らむのだが

全て不穏な楽曲の世界観にプラスに働いている。

それだけの説得力と余裕を感じさせられる楽曲の力がある証拠だと思う。

蜘蛛はメタファー?

蜘蛛は、周辺の地理や環境、ターゲットの習性や心理性も含めて考察し、

せっせと蜘蛛の糸を仕掛けていき、その後はジーッと罠にかかる瞬間を待つ

頭脳派であり、エネルギーも温存な都会・サイバー・インテリタイプなイメージ。

(実際は蜘蛛の半数の種は巣にかかるのを待つでなく、野良で自分から狩りに行くらしいが)

そもそもこの楽曲の良い意味の生臭さ、土っぽさ、獣臭が蜘蛛からは感じられない。

分かり易い”蜘蛛と糸”のキャッチーなビジュアルイメージを抽出して

歌詞や振り付け、衣装に取り入れられたのでは。

実際には蜘蛛よりも

獲物を探して徘徊し、見つけたらソローっと近づいて

チャンスのタイミングで飛びかかる一撃必殺スナイパー感は

まさに狩猟的な猫じゃないか。(同じ猫種のチーターとか豹でも良いが)

犬と比較すると分かり易いが

昔から干支の話や泥棒猫や化け猫(かつて新沼もそう呼ばれていたような…)など、

日本では猫に対し光より闇寄りの暗喩として使われる事も多い気がする。

気まぐれさから由来して、わがまま・計算高い的な(あくまでも印象の話)

ごめんねちょっと譲れない

と、糸に引っかかった獲物を猫がごそっと頂いていく、そんなイメージ。

サイバー頭脳戦の蜘蛛」「瞬殺力スナイパーの猫」。

今回の楽曲に当てはめると蜘蛛の戦術を踏襲した猫という印象がピッタリだと思う。

ベイビースパイダーは白衣装のベビキャメ+半分白のリトキャメたち

ハンターキャットが黒衣装の先輩(+OG)メンかな。

ここで、恐ろしい事が浮かんでしまった。

蜘蛛の巣(罠)にかかった獲物を、猫が奪ってく説だけでも十分恐ろしいが

実際はそのスパイダー達すらも獲物の対象なのでは??って事。

つまり、罠を仕掛けているはずのベイビースパイダー達は

同時に背後のハンター達のおとりや撒き餌、狩りの標的として

狙っているハズが実は狙われている(罠に嵌っている)のだという恐怖。

この曲と出会った当初は

勝手に全員がスパイダーのチームと思っていたが

実際は狩るものと狩られるものが混在して唄い踊っているのだという。

この曲は人間社会のリアルサファリに潜む罠に警笛を鳴らしているのかもしれない。

Cメロからラスサビも

「ベイビースパイダー キミも・・・(フフフ)必ず捕まえてみせるわ~」

急にそういう風にも聞こえて来てしまった。

リトキャメ、ベビキャメのベイビースパイダー達に、

お前ら後ろのハンター達に刈り取られるで!今のうちに逃げろー!!

ギャー!!助けを求める悲鳴コーラスが聴こえる~!!

そして狩られてしまった闇落ち豫風で締める

的な妄想をしながらPV見たらまた違う感覚で面白いかも。

ちなみに今回はCDを予約して購入した。購入後のレビューがこちら。

小さ過ぎるDance Shotと面白メイキング

モー娘のSgは毎回買っているが、このところ毎回SP盤みたいなのを選んでいたので

ハロプロのCDで初回限定盤A,B(Blu-ray付)なタイプで買うのは久々だった。

かなり値段も上がっていますね。ブルーレイ付き2000円近くするのでためらってしまったが。

まぁBlu-rayになってるしコスト高揚の流れもあると思うが、どうしても長らくDVD付きSg1680円位のイメージが強くあったので。

(春に出たばかり)次のALまでは絶対待てないし

ここまで好きな作品には感謝の意も込めきちんとお金を落とすべきと思うので、発売前に予約して購入。

彼女たちのSgを予約して新譜として買うのはこれが初めてだった。

Dance Shot Verも映像は綺麗位だが、引き画面過ぎてメンバー達の表情がギリギリ分かる位の小ささで、

振り覚える用途でも、観賞用としても小さ過ぎに感じた。

スタイリッシュなのかもしれないが、せっかくメンバー達が1カットでエネルギッシュにパフォーマンスしてるのに

迫力も臨場感もかなり損失していて残念だった。

こういう絵が欲しいコンセプトならOPとEDだけ引き画で

本編中はもうちょいズームしても良かったのではないだろうか。

このモヤっと感に久々にモー娘の「みかん」Dance Shotを思い出してしまった。

メイキングでは、ベビキャメ達の肌の綺麗さに驚いたり(Blu-rayの綺麗さ!?)

暗い教会でクラブの様にライティングされてわちゃわちゃ騒ぐシーンとか

あれだけ撮ってたのに、最後の方で2秒位しか使われてない?とか発見があったり。

一番印象に残ったのは、新リーダーになる谷本が

先頭で見開き扉(手を離すとバタンと閉まるタイプ)を開けて続いて後ろから他のメンバー達が出てくるのだが、扉を持つ後ろ手を離してゆっくりしまっていくのだが

手を離すタイミングが悪かったのか、後ろから出てくる豫風の腕にゴーンとぶつかりNGに。

「キャハハハハ、ごめん!!キャははは」みたいな狂気漂う笑い謝るNGシーンがツボで何度も見てしまった。(※見え方の話で本気で謝ってはいます)

そういえば、以前ひなフェスの浅倉卒業セレモニーの時も、笑い?や狂気を感じたような・・・

ともかく、当然悪気も全く無いのだが、ナチュラルな狂気に痺れる。

時折、悪意なしに恐ろしい発言をしていた安倍なつ味を感じた。(さらには亀井の系譜か・・・)

本人は真面目なのは間違いないと思うし、個人的には大好きなのでそんなユニークさも含めて彼女のリーダーにも期待している。

石田亜佑美 卒業曲の世界線と石田化現象

個人的には楽曲世界観にドンピシャなモー娘石田が合わさると最KIYOUだと思うのだが

というかハロメンでも「赤いイヤホン」までは行かなくとも

この曲欲しかったメン“絶対多いと思う。

今秋ツアーで卒業を控えているモーニング娘。の石田だが

(性格的には「ジェラシージェラシー」の世界観がハマってるが)

この「ベイビースパイダー」の楽曲を聴くほどに

歌詞、サウンド、ダンス、衣装等全ての面でも(ラップの感じも合ってるかも)

モー娘の石田にピッタリな楽曲だなとも思う(そういう面でも、石田を敬愛していた新沼がギリ仇を取ってくれた様で熱いが)

衣装も髪型もまんま八木の髪型そのまま石田に置き換えても自然と腑に落ちる。

新人の真ん中の子も石田に見えてくる・・・あぁさおりんとまりんちゃん以外全員石田に見えてくる

もう石田化現象が止まらない!!!

卒業発表後もその言動が度々話題になるが

しおらしさが美徳とされがちな日本においては、

みっともない等の意見もあるだろう。

個人的にはむしろ正直に本音・悔しさを言葉にしてくれる彼女の

汗臭い感じが、すごく人間らしいし、応援出来てよかったとより共感出来るのだ。

この記事アップ前に歌詞を初めて見たら、

もうこの石田化現象がさらに加速してしまった。

2番の歌詞も良い。

欲しいものは全部 欲しいわ o-o-oh  「諦めの悪さ」 それだけは負けない実際

 ごめんねちょっと譲れない 犠牲だって厭わない 着々近づいて Get a chance

ほらあなたも聴こえてくる

彼女の「その時を逃さないっ!!」が。

卒業ライブで手紙読んでこの曲イントロ流れて

佐藤、工藤、飯窪がインディ○ンの雄叫び上げながらサプライズ登場して

パフォーマンスされたら、カオス過ぎて伝説なのだが・・・

※石田の話題が長くなり過ぎてしまい、後日石田卒業記念記事「悔しさが明日を作る(仮)」でアップ予定

そういう意味ではスパイダーはマスコットで

その後ろに猫が待ち構えており

さらにそれを包括している石田が控えている

“いしだファクトリー”楽曲と言えるのかもしれない。

ハロプロで純粋に新曲をリアタイ(←4ヶ月後になってしまった)で記事で書くのは

恐らくモー娘「A gonna」以来?

モーニング娘。’18「A gonna」倒れても起きやがれ、軟体キョンシーズの挑戦。

PV公開された7月下旬にどハマリして記事を書き始め、発売日前にアップしようとして

8月の年間ベスト記事の急速な更新は、この記事を発売までに上げたかったというのが大きい。

結果的にしようと思えば出来たが、あまりにも「好きすぎる!!」だけの記事だったので

自分でも迷い、少し寝かせたらブルーレイの感想の追加や

猫の説も見えてきたり、さらには

石田関連文章が止まらなくなり前編後編にするか迷い保留にしていたら、

(どこか轟ちゃん味を感じる)新沼インフルエンサー転身復帰もあったり

公開タイミングも完全に見失い、石田卒業まで逃したら

年間ベストまでタイミング無くなると思い

4ヶ月越しに(恐ろしい)アップしました。

と言う事で、今回はつばきファクトリー『ベイビースパイダー』楽曲レビューでした。

次回もお楽しみに。

DEHA

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