シャッフルレビュー特別編。今回は、2017年のマイベスト楽曲1位(今回から発売年の枠を外しました)のこの楽曲をレビューします。
岡村靖幸「真夜中のサイクリング」
2000年4月19日発売のSg曲。作詞作曲 岡村靖幸
夜の街を舞台に、日常の言葉や情景を綴ったミディアムバラードです。
この何とも言えないテンポ感、痺れます。
日中聞くと、ちょっと野暮くて、しんどったるい感じのスピード感に聞こえるかもしれませんが、夜に聴くと夜独特の静けさや澄んだ空気感、月明かりなどの雰囲気もクロスして、非常に内側に響いてくるビートです。
サウンドも、ただの癒し系では無く、熱さやパワーもしっかり有る音で、バラードだけれども非常に気分がアガる不思議な曲なのです。
映画のエンドロールというより、ドキュメンタリー番組のスタッフロールが流れてくるイメージです。
普段の日常に近い目線のワードが多めの歌詞、にも関わらず広大に広がる曲の世界観は、岡村氏の歌唱、歌詞、サウンドだからこそなのだろうなと思います。
神聖と言うと綺麗過ぎるのですが、柔らかくも、刹那さたっぷりで、泥臭さを用いながらも悲しみ悔しさも浄化してくれるような。
今ふと思ったのが、地に足の着いた、日常におけるレクイエムだなと。
聞いたことがない方、このao74さんの引き語りカバー動画で曲の雰囲気は伝わると思います。
気に入った方は是非オリジナルを是非チェックしてみて下さい。
空耳したけど、好きな歌詞
普段歌詞はあえて見ない人間なので、この曲をハマってから数ヵ月後に、歌詞を目にした時はちょっと衝撃でした。
例えばサビの出だしもこういう感じで捉えていました。
「紅蓮促式(ぐれんそくしき)で警戒さ いつも曲がり潰してー」
訳 グレン隊?(過激的)な組織を前にしたら、いつもハンドルを振り切って避けた(曲がり、タイヤ潰してた)
みたいなニュアンスで脳内理解していたら、全然違った!!
正解の歌詞は、書くと知らなかった人の想像を消してしまうのであえて書きません。気になる方のみ調べてみて下さい。
※ちなみに2番でも空耳で”ソー〇ランド”だと思ってた歌詞もあり、さすが岡村ちゃん凄いと思ってたら、全然違う歌詞だった^^;
サビの歌詞は他にも “ポテンシャル抜きで全快が負けん気の決心
ドメスティック気味な大空を ” のとこの世界観も大好きです。
他アーティストの直接的なエールの歌詞も勿論好きですが、良い意味で変態的イメージも強い岡村氏が、端々で見せる鋭い哲学や、希望の言葉だからこそ、何倍もの破壊力を伴ってこちらに響いて来る気がして好きですね。
今でもこの曲を聴くと、その時感じていた事や空気や景色も思い出し、何とも言えない気持ちになります。
聴く人によって様々な感想があると思いますが
自分にとっては、非常に近い距離感で力強く後押ししてくれる応援歌ですね。
「真夜中のサイクリング」イメージジャケット
今回もこの曲のイメージイラストを描いてみました。
こちらです。
↓↓
カラーリングをやり直したり時間掛かりました。
意識した訳ではないですが、最終的にコミック調になりましたね。
情景としてはやはりタイトルの通り、真夜中のサイクリングを通じて観る、普段とは違う顔をした街や建物があって。
明るい時に、人々の落とした感情や〇ーガリンを、夜の太陽でもある”月”が照らす事で浄化されて空へ昇っていく。
自転車の車輪の様に、循環していく世の中の仕組みや世情、本当はもっとカッコイイはずの現実を感じながらも、今日もペダルを漕ぐ。
そんなイメージで描きました。
書き始めは車輪の部分を、カラーリング時にオレンジ等の果物にしてしまおうと考えていたのですが、何となく止めました。
こうして見ると、ちとレクイエム(神聖)ぽさが足りませんが、地に足の着いた現実感もこの曲の一つの魅力だと思うので、これはこれで良いかと思う事にします。
という事で、今回は2017年のベスト曲1位の岡村靖幸「真夜中のサイクリング」の楽曲レビューをお届けしました。
昔から岡村ちゃん岡村ちゃんと、その名前はよく聞きましたし、天才肌の変態紳士でアクの強い曲達だろうなと思うと同時に、多分聴いたらハマるアーティストだろうなと思ってましたが案の定でした。
ちなみに自分の中でのターニング曲は「イジワル」で、今でも だいすき なので機会があればいつかレビュー書きたいですが。
2017年という枠組みでは今回の曲が文句無く1番でした。2位以降の曲等は、後日まとめて記事でアップします。
とりあえず、次回はアルバム部門の1位の関連曲の記事を書く予定です。お楽しみに。