道重さゆみ「SAYUMINGLANDOLL~宿命~」サントラCD カワイイが征服する狂気

今回はこの夏よく聞いていたアルバムの紹介です。

SAYUMINGLANDOLL~宿命~ オリジナルサウンドトラック

このALその名のとおり『SAYUMINGLANDOLL~宿命~』というショーのサントラ盤です。

(追記)再生・宿命公演のダイジェスト動画が作られた様なので紹介します。

筆者はこの公演を観た事は無いので、サントラというよりも、

道重さゆみの新作オリジナルALとしての感想です。

前作の『~再生~』(サントラ)は、やはり本人の休養から復帰という事もリンクしており、メッセージ性も高く、そしてやや重めでありました。作り手歌い手共に少し力が入り過ぎている部分もあったと思います。

彼女の表現力は上がっているだろうけれど、正直、曲のクオリティに関しては前作「再生」よりは少し落ちるんだろうな、それでも仕方ない、最悪ファンアイテム級かもと覚悟していました。

しかし聴いてみて、すぐにそんな不安は吹き飛びました。

ここ数年人気のトロピカルサウンドや、全体を通してアレンジの質も高く感じました。

彼女のカラーにどストレートPOPな「朝のfasion show」「ガールズウォーク」等は安心して聞けるし、「自分に向かってウィンクひとつ」エモ感も好きな人はハマると思います。

他にも佳作尽くしで、(ミュージカル等の)サントラにありがちな数合わせ的な曲がほとんどありません。強いて言えば今作では「美味しい罠に気をつけて」がそれに当たるのかもしれませんが、この曲調が何曲もあるならともかく、1曲だけだし、サウンドもコンパクトで可愛らしく、むしろ箸休め的な感じでアリです。

一見シンプルに思える「エンドレスナイト」は、これ飽きのこない系の曲だと思うし、ずっと聴ける系の曲かも知れない。何年後、十数年後かに聞くとさらに良さそうな予感も。

カワイイからの狂気

さて、そんなアルバムの中で一番好きなのは「EIGAをみてよ」ですね。

まず、サウンドが可愛いというより、お洒落系で格好良い。

モーニング娘。’17ジェラシージェラシー」とJuice=Juiceイジワルしないで抱きしめてよ」を合わせたようなサウンドメイクですね。

非常に洗練されたPOPSで、ハッキリ言ってSg級のクオリティです。

「かわいいって言えよ」「うざいんだな」「駄目駄目 BOY」など、かなりSっ気のある強めな歌詞で、そこがまた他の曲とも差別化されているし、彼女の可愛らしい声質とのギャップ感でまた高揚します。

グループ活動後年の神格化された彼女や、良きお姉さんなイメージが強いですが、もともと彼女は嫉妬深いですし、自分でも認めるほど良い性格という訳ではないですし(良くも悪くも典型的な女子)、そしてかなり毒舌です。

ファンであれば、こうした彼女のパーソナリティも理解しているので、Sっ気の歌詞でも、文章としてはそこまで違和感が無いのですが。

それが、実際にあの彼女の可愛らしい甘い声に、そうしたギャップのある歌詞が乗ることで、かなりの破壊力が生まれるのです。まあ、この曲では歌い方も強めですが。

さらには台詞パートまであり、ここはメロン記念日の「Thisi is 運命」な狂気的要素も入っていたりと、彼女の魅力がたっぷりと味わえる1曲ですね。

歩いてる」等も、彼女にピッタリな曲ではあるのですが、彼女の魅力の一つである毒の要素が無いんですよね。

そういう意味では、可愛いから格好良いまでお洒落に包括しつつ、しっかりと毒も見せている

「EIGAをみてよ」のような曲こそが、裏表も含めた道重さゆみという人間らしい曲だと感じます。

これ、個人的に2018年の中でもかなり上位の曲です。ぜひ、もっと多くの人に知ってほしいです。

唯一怖いのが、サントラの印象が良すぎると、本編を見た時に「あれ?なんか違う・・・」という事もあるので、少し不安ですが今度「宿命」のBlu-rayも発売されたら、観たいと思います。

(追記)

blu-ray観ましたが「再生」公演はわりとストーリー性が高かったのですが、「宿命」は、ストーリーらしい物はほぼ無し。職業「カワイイ」のサユミの1日という流れになっていて

ボーイフレンド達との様々なシチュエーションによるデート(どんだけモテモテや)が淡々と進んでいく感じ。道重さゆみのプロモーションビデオを舞台で見ている感じ!?

最初の数曲の流れを見ていく中で、前回と比べてしまうと、ノリも軽いし少々やっつけ感を感じてしまい、この後来るであろう「EIGAを見てよ」への不安も高まりました。

やがて中盤辺りから、この淡々とした世界観にも慣れてきて、ついに来た映画館でのデート!!これは、来るぞ来るぞ…来ました「EIGAをみてよ」。

結論。素晴らしかった。他の曲も含め曲への導入が強引な部分はあるものの、もうこの曲の頃にはその強引さも含めて楽しめるようになっていたので問題なし。

時間が止まる感じも好きだし、映画館の照明や展開などの演出もかっこ良かった。

何より感激したのが振り付け。サウンドが「ジェラシージェラシー」に似ていると書きましたが、振り付けも同じ先生の様で、狙ったように同じ振付もあったりしましたが、ちゃんと楽曲への愛を込めて振りをつけてくれたのが伝わってきました。

後日、オーディオコメンタリー付きでも見た後「EIGAを見てよ」リピートしてしまった。

ともかくこの「宿命」は、彼女が主演の(短編)オムニバス(短編映画)を本人の主題歌付きで、ノンストップで何作も見れてしまうという印象。

彼女のファンにとって凄く贅沢で堪らない作品だなと思いました。

演出的にはミュージカル的ではあるけれど、楽曲はいわゆる状況説明的なナンバーというよりも、あくまでもPOPSを意識した曲なんですよね。そこが良いと思う。

だからこそ、本作を観た事がなくてもCDだけでも十分にPOPS作品として楽しめる世界観で(ミュージカル系のサントラは、未見の物だと辛い物が多い)。そしてミュージカルが苦手な人でも、彼女の音楽が好きな人なら、映像の方も違和感無く楽しく観れるはず。

blu-rayはオーディオコメンタリーがあるのが良いですよね。前作と同様、シーンと関係ない話が盛り沢山で、ラジオ聴いてるみたいで面白い。『東京』もお先に、CDだけ聞いてますが(今回も良盤でした!)、映像作品発売されたら買ってしまうんだろうな。

~東京~でのカバー曲は??

そしてまもなく「再生」「宿命」に続く「東京」のステージも公演が予定されているという事で、前二作の延長の流れで考えると、新曲は勿論ですが、セルフカバーも気になるところ。

「再生」での「ラララのピピピ」「歩いてる」「シャバダバドゥ~」3曲ありましたが、

次の「宿命」では「私の時代」1曲だけでしたから、次はゼロの可能性も大いにあるとは思いますが。

モー娘時代に彼女が少人数で参加した曲の中から、個人的希望を加えて「東京」のカバー曲の予想をしてみました。

×「大きな瞳これを一人でこなしてしまうことへの損失のほうが大きいと思うので無いでしょう。強いて可能性があったとすれば「再生」公演の方か。

○「哀愁ロマンティックオリジナルは譜久村とのデュオ曲。個人的にはこの年の年間ベスト3に入るほど大好きな曲です。公演内容は分かりませんが都会の孤独がセンチにサウンドに出ているので、「東京」のイメージにも合うと思うし、ムード感もたっぷりな曲なので有力です。

ただ原曲は譜久村のほんわか薄味歌唱とでバランスが取れていた為、ソロで終始キャンキャン歌唱だと甘ったるくなるかもしれないが、それでも聴いてみたい。

○「弱虫原曲はモー娘全体表記だが、実質5期新垣とのデュオ曲。この曲も都会の孤独をかんじるんですよね。

余談ですがシチュ的に有り得ないが、いつか彼女が婚約会見する時に歌って欲しい曲です。結婚発表は喜ばしい事だけど、(特にアイドル出身の場合)みんなが素直に「HAPPY!ハッピー!」な雰囲気じゃない中で

みんなどうやって恋始めるの 駅と駅 家と会社行ったり来たり Everyday“と歌い上げ、彼女自身だって、幸せばかりじゃなかった不安定な日々の中でも、確信できる愛にたどり着くことが出来ました。全てにありがとう(涙)みたいな

苦しさや迷いの中で、やっとたどり着いた幸福という事に対して、皆お互いに涙を流しながら本当に良かったと(共鳴)分かち合える感じ。はい、脱線失礼。

後は「恋人には絶対知られたくない真実」とかは、普通にそのままサントラに入ってても違和感ないけれど、だからこそ他オリジナル曲と雰囲気がかち合いそうだから、あまり必要性が感じられず。

大穴で「せんこう花火」ですかね。現役時代にソロでカバーしてましたね。季節モノはストーリー上で使い難いかもしれませんが、打ち込み・ダンスPOPばかりの中で、1曲くらいこうした、ナマ系の曲があるとドキっとするし、もうひとつの素の彼女を垣間見れるとは思う。作り込まれたショーであれば、そうした部分は見せないかな。

今回の「東京」もサントラもある様で、しかも全12~3曲(10/12現時点で配信曲1曲以外の曲名は不明)とかなり曲数が多い様で、インストもあるでしょうが、予想外にカバーも多いのかもしれません。

追記 インストは無しで、カバーは「Help me!!」「時を超え 宇宙を超え」の2曲が収録。本体(全員)曲は考えてなかったので予想は外れましたが、ALのオリジナル曲は今回も良曲多しでした。

SAYUMINGLANDOLL~東京~ オリジナルサウンドトラック

今回の記事は7月に「~宿命~」のサントラを聞いて、テンションが上がり書いていた記事でしたが、書きかけで放置していました。

まもなく「SAYUMINGLANDOLL~東京~」の開催という事で、曲予想などの内容もあった為、公開後だとアップするタイミングが無くなるので、土壇場ですが書き上げました。

「東京」編ではマルチクリエーターの内藤ルネさんとのコラボもある様なので、よりエンターテイメントな魅せ方に変化するのでしょうか。

彼女にはモー娘OGとして、これまでとは違う、新しい道を進んでいると思うので、今後の活躍にも期待しつつ

ショーの成功を願っています。サントラ番も楽しみです。

コメント

  1. 匿名 より:

    舞台公演のサウンドトラックと言う体裁ですが実質ソロアルバムですよね
    プラチナ期のツートップ歌姫の高橋愛と田中れいなですらいまだにソロアルバム(ラベンダーはツインボーカルなので)は出していないはずなのでそれを考えると驚異的ですね
    多分10年前に「プラチナメンバーでソロアルバムを唯一出すのは道重」とファンに言っても誰も信じないと思います

    今の道重さゆみの姿はもしかしたら松本隆のプロデュースを離れて以降の松田聖子にこんな風であってほしかったとファンが思う姿かもしれません
    常に客観性があり自分の好きなことをやりつつもファンの求めるものをきっちり的確に表現する道重さゆみの姿はとても好ましいです
    特に作詞をプロの作詞家が担当しているのがやっぱり良いですよね
    松田聖子の作詞は・・・なんと言うか・・・極端なまでに語彙とか文法が限られているので・・・

    ただこうした世界観が成立するのはいまだに処女性が強いからだと思うので恋愛・結婚と人生のステージが進んでからが芸能人・道重さゆみの本当の勝負だと思います
    何にせよ先日の事件のようなことはまず絶対に彼女は起こさないでしょうからどう人生が転んでもきっと道重さゆみは幸せだろうと思うんですがね

  2. tona より:

    >多分10年前に「プラチナメンバーでソロアルバムを唯一出すのは道重」とファンに言っても誰も信じないと思います

    コメントありがとうございます。そうですね、また当時田中れいなや鈴木愛理ら以上に推されていたあの「高橋愛」が卒業後にユニットも含めてもCDを1枚もリリースしない(2018年現時点)と言うのと同じ位信じられない「ウソでしょ」案件だと思います。(中孝介のAl参加や、ご当地配信ソング?今年のリーダーズ曲等はありましたが)

    >今の道重さゆみの姿はもしかしたら松本隆のプロデュースを離れて以降の松田聖子に>こんな風であってほしかったとファンが思う姿かもしれません
    >常に客観性があり自分の好きなことをやりつつもファンの求めるものをきっちり的確に
    >特に作詞をプロの作詞家が担当しているのがやっぱり良いですよね

    聖子さんの音楽はあまり詳しくないですが、
    安室奈美恵にしても、(数曲はありましたが)詩や曲は全てプロに任せて、自分はパフォーマンスに専念、結果的に作品全体のクオリティを最大限に高める事に繋がり、功を奏したのでしょうね。

    一般的に、自分の詩や曲を表現するシンガーソングライターの方がリスナーに共感・支持されやすい傾向にありますが、
    安室のような、「自分のニュアンスよりも、まず作品主義」なスタイルが、逆にリスナーから共感を呼ぶ側面もあるというのが面白いなと思います。
    そういう意味では、道重もタイプとしては安室側ですね。

    そうですね、卒業後のOGの中でも処女性はダントツに高いメンバーだと思います。
    いずれは結婚するでしょうし、昔からあまり芸能活動には執着心は無いようですが、業界内での隠れファンも、今以上にもっと大勢いると思うので、道重らしいカワイイというジャンルで細くても長期的に活動出来そうな気はします。

    先日アップされた「Lonliness Tokyo」も、やっと来た!コレコレという感じ。(むしろ再生の時になんでやらなかったのかと)
    せっかく、しっかりと音楽も作っているのだから、ちゃんとしたMVが1本あるだけでも現役感というか印象が全然違いますよね。良い流れだと思います。今後にも期待です。