AKB48「マジスカロックンロール」レビュー 戦うセーラー服と センターの説得力。

シャッフルレビュー第51弾、今回選んだのはこの曲。

AKB48「マジスカロックンロール」

2010年2月7日発売のSg「桜の栞」B面に収録。テレビ東京系 ドラマ24『マジすか学園』OPテーマ。

作詞 秋元康、作曲 Candy&Megane、編曲 野中”まさ”雄一

ドラマ『マジすか学園』とは、訳有って現在は戦いを避けている前田敦子が、転校先の学園で戦いに巻き込まれていく。ざっくり言うとこんなストーリーです。

ファンタジー傾向では無く硬派。80年代のドラマ「スケバン刑事」にも近い世界観。

90年代の学園ドラマの様な軽快ロックナンバー。

ラストの「Thank you!」のセリフは小泉今日子学園天国」のパロディーか。

【MV full】 マジスカロックンロール / AKB48 [公式]  (AKB48)

楽曲としても、狙いの年代感も、ほぼオールユニゾンだからボーカルの評価はし難いが、適度にダラダラした感じとチャラさを出しつつも、「心意気は本気(マジ)」感も出ています。

完成度は高い、というかドラマとの統合率が高い楽曲だと思います。

本気を感じる作品作り

自分はこの作品と出会ったのは深夜に(CS?)再放送か何かで、『マジすか学園』を1話から続けてやっていたのを偶然見てました。

はじめはながら見だったものの、女子プロの様な風貌の、鬼塚だるま役の”なちゅ”さん、メンバー達から殴られ蹴られたり、やられキャラで出てくるのですが「AKBにこんなブッ飛んでる子がいるのか!?」と気になり、ついつい怖いもの見たさで見てしまいましたね。(今回調べたら、当時SDNのメンバーだった様ですね)

単純に映像作品としても、質感やカット割りも凝っていて見てるだけでも退屈しない感じで、80年代ぽい暗い雰囲気のストーリーも良い。

またPVでも確認できますが、あくまで制服を基調としながらも各キャラのファッション、小道具のチョイスもセンスが良いと思います。

あと普通、アイドルがドラマに出ると、安っぽい、本人のキャライメージと違う違和感、等があるものですが、板野友美の”シブヤ”、篠田麻里子の”サド”など各メンバーの個性も生かされた配役とキャラ付けもされていたり。

全方位で対策万全という感じ。秋元氏はこのドラマを「素人集団の大根演技を温かい目で~」と言う様なコメントされてた様ですが、メインキャスト陣の演技は決して悪くない。

確かにアイドルドラマなんだけど、映像作品としてもしっかり作られているのでが彼女たちを知らなくても、普通に楽しめる作品ではないかと思います。

自分の場合も、当時はいわゆる”神7(セブン)”と高橋、峯岸位しか認知してませんでしたが、ドラマを通して「ああーこの子はこういうキャラなのかー」とか、「実際のグループでもこういうポジションの子なんだろうなー」と思いながら見てました。

主人公の前田が無個性だからこそ、周りの登場キャラ達の濃い目の味付けでバランスが取れてますね。

基本硬派ドラマですが、適度にネタやジョークも取り入れられているので見やすい。

マジスカ学園』は現在全5シリーズで、舞台作品や派生作品の『キャバすか学園』や、7月からは新作『マジムリ学園』もスタートするようです。

個人的には1は多分全て、2をちょっと見た位ですが、第1シリーズはこうした戦う学園もの好きな方方はオススメできます。個人的には焼肉食ってる北原里英が好きでしたね。

「ダサ格好良い」のAKBとハロプロの魅せ方

せっかくなのでもう1曲「マジジョテッペンブルース」という、

ドラマイメージ曲のPVも紹介します。

【MV full】 マジジョテッペンブルース / AKB48 [公式]  (AKB48)

この氣志團パロなイントロや、横浜銀蝿なメロなど 「マジスカロックンロール」以上にネタ色の強い曲ですが、サウンド/ビジュアル面で、安っぽく見せかけてしっかり計算されて作り込んでありますね。

似ているようでハロプロの「ダサかっこいい」とは別のそれなんですよね。やってる方向性が近くてもハロプロは田舎から背伸びして上京してファッションも方言もチグハグだけど、やる気は凄まじいという、見た目残念でも精神的カッコ良さな感じ。

AKBの場合は、ブランド物を着て洒落た演出(カメラワーク/演出)でプロ化粧されてて、都会のお洒落な人がわざと崩している感じというか。

あ、もっとシンプルで分かりやすいのが浮かんだ。

古着を来てる(AKB)か、着てる内に古着になってた(ハロプロ)の違いか!※すみません、悪意は全くありません。m( _ _ );m ハロプロ応援してます)

後にハロプロもこのドラマを意識した『数学女学園』というのをやっていましたが、

『マジスカ学園』より内輪向けで、こちらはアイドルドラマの枠内に収まってはいまいたが、ファンならばそこそこ楽しめるので、これはこれで有りでした。

というか『まじすか』は、多数の芸能事務所から製作陣から作品としての力の入り方が凄過ぎて、比べられる他のアイドルドラマが気の毒になるので、別枠にした方が良いか。

そして、この2つのPVを見て思ったのが前田敦子の存在感。

前田無しではシュールですらない、ただのギャグになってしまいそうだが。やはり彼女がいる事でこのドラマと楽曲群が成立しているなという印象です。センターって曲だけじゃなくて映像作品でも必要なんだなと改めて感じました。

単に役のキャラ効果もあるかもしれないが、多種多様なサーカスの様な集団の中、

ある意味一番地味で、個性を殺しているはずの前田が、一番生きているという。

これがセンターの説得力と言われる所以なのだとすれば、納得してしまう。

という事で、今回はAKB48「マジスカロックンロール」の楽曲レビューでした。

次回もお楽しみに。