マニアックなシャッフルレビュー第34弾、今回選んだのはこの曲。
浜崎あゆみ「ourselves」
2003年7月9日に発売されたトリプルA面シングル『&』収録曲。KOSE 「VISEE(ヴィセ)」CMソング
・作曲 BOUNCEBACK ・編曲 CMJK
これまでも彼女は『A』『H』『L』等、豪華シングルをリリースしていますが、個人的にこの夏のシングル『&』は、当初から全曲どストライクで、好きなシングル盤でした。
この曲はサウンドがクールで、スモークで澱んだようなABメロと、風が吹き荒れるようなサビがまた心地いいです。逆にCM向けのCメロ(?)は少々蛇足感も。
浜崎あゆみ / ourselves
当時のTV等で、「この夏のあゆの新曲は、ホラー!?」的なキャッチフレーズで、この曲のPVが取り上げられていましたね。PVの内容は、アンチに批判/攻撃されるという事を意識していた様です。アンチサイドの着けている、あゆ顔マスクは2001年の小林幸子の紅白のステージを彷彿とさせます。
化粧品のCMで初めて聞いた時は、サビではなく「ぎゅっとしてみたり しゅんとしたり~」のフレーズが使用されていて、インパクトはあるけどあまりいい印象を受けませんでしたが、後にサビを聴いたら非常に格好良くて、大好きになりました。
あの畳み掛けるサビのメロと、鈴木あみ「Rain of tears」(00)にも通じるストレート歌詞が、綺麗にハマっていてます。
シングルの発売時、初期にちょこっとあった位で、TVではほとんど披露されませんでしたね。(途中から「Graceful days」無双でした)
その僅かに歌番組で披露した際に、後藤真希「うわさのSEXY GUY」(03)の様なアイドルチックな手振りの振り付けで、ダンサーと共に踊っていたのが、すごく新鮮に感じたのを覚えています。(恐らくもう封印されている)
そして、この曲の収録された『&』が、中々良いシングル盤なので、ついでに他の曲も紹介します。
まずは前曲とは打って変わって、夏らしい明るく爽やかなナンバーの「Graceful days」。
浜崎あゆみ / Greatful days
このPVでは、(上記ショートバージョンの続きシーンでは)またしてもアンチ的な存在がガラスを突き破ってバイクが飛んで来ても、全く気に止めない彼女との対比で、外部(周囲)の声に動じないという意思表示のようにも受け取れます。
この曲の爽やかで、力んでないイントロが好きですね。当時、海外で現地の女性と2人になった時、何か受けが良い曲がないかと、この曲のMDをイヤホンで聴いてもらったら「Oh~nice sound^^」と感想を貰い嬉しかったのを思い出します。
そして、3つ目のA面の「HANABI~episode II~」。渋いバラードですがこれがまた良曲で。
以前この曲の前身となる「HANABI」のレビューを書きましたが、この「~Episode II~」の方が好きです。
※参考浜崎あゆみ「HANABI」レビュー CCCDでミリオンの意味と 3和音の着メロ
前2作品に比べると、落ち着いてクリアなPVがこちら。
浜崎あゆみ / HANABI~episode II~
またしてもイントロから、痺れる。このビート感、(後の「Daybreak」にも継承されます)心地良いです。サビのコーラスの雰囲気等、彼このヴィンテージサファリ感は、彼女の曲でも非常に珍しく思います。
さらに、このシングルにはボーナストラック的に、この年よりスタートしたavexの夏のフェスのテーマ「theme of a-nation ’03」が収録されています。
この曲は”和”を感じる穏やかな夏のバラードですが、しんみりとしてこれもまた好きな曲です。森山直太郎や、一青窈が歌っても違和感の無い様な、古き良き日本の歌という印象です。
曲調だけで言えば「~Episode II~」よりもこの曲の方が、「HANABI」の雰囲気に近くて続編ぽいですが。シングル盤にしか収録されていないので、興味のある方は聴いてみて下さい。
個人的に前年の『H』の3曲が、あれ?という感じでピンと来なかったので、この『&』は4曲ともストライクで奇跡的なシングルでした。
ということで今回はシングル盤レビューな感じになってしまいましたが、浜崎あゆみ「ourselves」でした。