ともさかりえ「カプチーノ」レビュー リンゴの汁に 少女が溶けている

シャッフルレビュー第31弾、今回選んだ曲はこちら

ともさかりえ「カプチーノ」

・作詞作曲 シーナ・リンゴ 編曲 ・亀田誠治

1999年1月27日発売の7枚目のシングル。

日本テレビ系『TVおじゃマンボウ』EDテーマ曲。

華やかで、ちょい苦フレンチPOPなアップナンバーです。

本人の音源が見当たらないので、椎名林檎のセルフカバー版を紹介します。

 椎名林檎 – カプチーノ   (椎名林檎)

公私ともに交流のある二人の初コラボシングルです。

おそらく林檎流の、恥ずかしくない・カッコイイアイドルソングを意図していたと思います。クオリティはお見事で、アレンジも甘過ぎずロック過ぎず、スリリングでクールな楽曲だと思います。2014年の『逆輸入 ~港湾局~』にて、セルフカバーされ脚光を浴びる形に。

当時、『TVおじゃマンボウ』のEDでPVと共にかかっているのを観て、キャッチーなサビと、下着な衣装でポールダンスチックのPV(でも映像は安っぽい)が妙にエロくて、印象に残りました。

ともさか歌手生命の危機と林檎タッグでの復活

こんなにもキャッチーで売れ線曲にも関わらず、99年のリリース当時、オリコンウィークリーTOP100に入るのがやっとな位にセールスも落ち込んでいたこともあり、ともさか自身の音楽活動は同年ベスト盤発売と共に完全に終了の気配でした。

しかし、当時『勝訴ストリップ』のアルバムが200万枚以上のセールスを生み出し、怒涛の勢いだった椎名林檎との再タッグにて、「カプチーノ」から約1年半振りに、再びシングルをリリースすることになります。

それがシングル「少女ロボット」です。楽曲はもちろん、たしかジャケットからPV、衣装なども含め椎名林檎の全面プロデュースの作品でした。PVでも、カメオ的に出演しています。

「カプチーノ」は王道POPSですが「少女ロボット」(B面2曲含め)は如何せん、林檎節の効いたマニアック要素が強めです。病的なアイドルというか、アイドルを皮肉くっている様な攻撃性を感じます。林檎ファンは、チェックしたいところ。

ちなみに椎名林檎が「少女ロボット」のデモ音源をともさかに送る際、”ともさかりえ大ヒット予定曲デモ音源”(表記うろ覚え)と付けちゃう位に、気合の入りまくっていたという記事をロキノン(?)で読んだ記憶があります。

オリコンウィークリーでもTOP20前後まで行ったと思います。当時、二人のコラボを”行け行けー”と思っていたので、このチャートアクションにちょっとスカっとしました。

ベスト盤発売後の「少女ロボット」に収録の3曲は、長らくSgでしか聴けない音源でしたが、

2009年に久々に歌手活動を再開した際に、『rie tomosaka best +3』として99年発売のベスト盤に、3曲が追加されて再リリースされています。ちなみにこのベスト盤、3曲以外は変わらずと思いきや、他にも何曲か別Verで収録されています。

二人の関係

ともさかは、椎名に出会った時のエピソードで、「痛い」と(正直に)言われて嬉しかったと語っていました。

コミックソング的な“さかともえり”名義での活動や、後に本人が明かした10代の頃の拒食症だったり、

周りの大人たちにいいように操られていた、アイドルの彼女を不憫に感じての発言かもしれません。

また、ハードワークでどんなに疲労していても、全てを全力でこなす主義の林檎は、自身の身体に危機を感じる事も多かったようです。そんな彼女に対しともさかは「もっとペース配分を考えてやらないとダメだよ」とアドバイスしたり。

そんな言いたいことを言い合える二人の間柄だからこそ、ただの”楽曲提供”ではない深みを感じる事ができます。

もちろん前提として、同じレコード会社だったのも非常に大きいですが、上記の事柄からも、椎名林檎のともさかの楽曲提供に対する熱量と二人の関係を感じることができると思います。

ただ、依頼されたからというビジネスワークではなく、当人たちがノリノリでやっているのはリスナー側にも魅力的に感じます。

さて、今回も曲のイメージジャケットを描きました。

こちらです。

cappuccinocolnewmini

初めはバッグにグロ目の滝が流れてましたが、途中で消してからは、できるだけシンプルにしようと心がけました。

ほんとは、左上の模様も無しでしたがシンプルさに我慢できなくて、描き足しました。^^;

ということで、今回はともさかりえ「カプチーノ」でした。

感想・リクエストなどもお待ちしています。

コメント

  1. 匿名 より:

    カプチーノはミルクを女性にコーヒーを男性に例えているのでしょうか
    でもこの歌詞だと女性がどうも押され気味のように見えるんですが
    「ミルクの白に茶色が負けている」だと逆の意味ですよね
    ミルクが男性でコーヒーが女性なのかなあ?
    何にせよエスプレッソとミルクのバランスが絶妙なカプチーノのように
    相手の男性と対等な関係でありたいという意思は強く感じます
    少女ロボットはリリース当時灰色の雲が空を覆う陰鬱な午後に聞くのが好きでした
    歌詞の意味はあんまり考えてませんでしたが確かにアイドル批判にも聞こえます
    ともさかりえは多忙のあまり歯医者にも通えず虫歯が悪化して顎のラインが歪んでしまったという噂がありますし
    椎名林檎はそれを知って生身の人間に過度の負担をかけるアイドル業への怒りを表したのかもしれません

    • tona より:

      >カプチーノはミルクを女性にコーヒーを男性に例えているのでしょうか
      >何にせよエスプレッソとミルクのバランスが絶妙なカプチーノのように
      >相手の男性と対等な関係でありたいという意思は強く感じます

      コメントを頂き、今回歌詞を読み返してみました。
      なるほどミルクとコーヒーの比喩はそんな風に考えてませんでした。
      そうですね、”イーブンな関係になりたい””苦いだけじゃ未だ(バランス)が取れない”のフレーズにもあるように、男側が優位なのを悔しがってる風に取れるので

      2人の駆け引きとカプチーノの甘さと苦さののバランスの難しさをリンクして表現しているのかもしれませんね。面白い考察コメントありがとうございました。