2021年もどうぞ宜しくお願いします。
今回はシャッフルレビュー第80弾のこの曲をお届けします。
山下達郎「蒼氓」
1988年発売のAL『僕の中の少年』収録曲。
JACCSカード 「由佳と和也」編(01)CM曲。
山下氏が語り手の、地上のヒューマンフィルムを観ているような、ドキュメンタリーバラード曲。(☆2.7)
今回、2020年の年間ベスト曲ビューの予定でしたが
ふとフライングで次回のレビュー候補を選ぶ中で、この曲が出てきて
偶然にもALリマスターに合わせて、この曲の初のPVが11月にアップされたばかりという事にも運命を感じて、こちらを先にレビューしました。
現在も大変な状況は続いていますが、
人々が一番不安に溢れていたであろう、2020年のコロナ禍のあの時期の
都心の様子を写したPVを紹介します。
山下達郎 「蒼氓(そうぼう)」・「踊ろよ、フィッシュ」Music Video (Warner Music Japan)
蒼氓(そうぼう)とは「民、人民」という意味の様です。
まさに地上に生きる人々のテーマソングの様な感じですね。
今でも医療現場や、飲食店をはじめ新しい生活様式の
ひっ迫した状況は続いていますが
このPVを見ると、学校の授業でひとつの歴史のフィルムを見ているようで。
曲本来の持つ切なさに、様々な思いが重なって何とも言えない気持ちにになりますね。
ちなみに曲ラストのコーラスは奥さんの竹内まりやさんや、
サザンの桑田夫妻も参加している様です。
数年前にはゲームの主題歌にも使用されてましたが、
自分のこの曲との出会いは、伊藤歩とギャツビー?男のCM曲という印象で、
頭にずっと残っていました。
それから数年して、どうしてもこの曲を聴きたくなって
当時、ガラケーで必死に検索して「漢字が難しいけど山下達郎の「そうぼう」という曲らしい」と何とかたどり着いてCDを買いました。
イントロから泣けるし、薄っぺらい表現だけど良い曲です。
ただ、前にレビューしたKの「Only Human」と近いタイプの曲かな。
もちろん十分にメロディアスだけど、普通のPOPSとはちょっと違うタイプの曲に思います。
初期~中期頃よく言われた「Coccoの曲は落ち込んでる時には聞けない」(曲とシンクロしてより重く深く沈んでしまうため)的な。
それの逆パターンの意味で「活動的な時は聞けない」的な。
個人的に普段の日常のプレイリストに入れて頻繁には聞けない曲ですね。(もちろん大好きで毎日聴いてる方もいると思いますが)
特に忙しい朝や昼なんかはもちろん、いわゆる「動」の時や気持ちに余裕がないときも聞けないかもしれない。
まさに「静」のここぞという時に聴きたい曲。自分の心に響かせたい曲。
例えばだけど、なにかの節目や悩んだ時、何か決心したとき。出会いや別れの日の寝る前や
それこそ年末など、ふと振り返る時に聴きたい曲という印象です。
偶然ではありますが、前回のMy Little Lover「Topics」と並んで
この状況下での年末年始にピッタリのレビュー選曲になったと思います。
と言う事で、山下達郎「蒼氓」楽曲レビューでした。
※松田龍平、田畑智子出演にる、このジャックスカードCMの続編も記事にしています。
次回もお楽しみに。